ー ORDINARY ー

※ 登場人物はすべてフィクションです。車と楽器とフィクションに塗れた会社員の日常を、のんべんだらりと書き綴っています。

コペンローブ、シルビア乗りに運転される。

新山という友人がおります。

 
シルビアS15を愛車とする中学時代のクラスメイトで、シルビア購入当時、他にも34RやらZやら、コペンも検討していたようですが、中古屋でS15のオーテックバージョンを発見した途端、他のすべての候補車が頭から吹っ飛び、即購入に至ったそうです。親父さんもS15に乗っていたので思い入れも強かったとか。
 
車のことなど何一つわからなかった私がMTのオープンを買うはめになったのは、少なからずこの男の影響だと思います。曰く、
 
「車買うつもりならさ、レンタカーでもなんでもいいから、一度はオープンカー乗っといた方がいいよ。……別の車買ってから乗ると、絶対後悔するから」
 
こいつがシルビアを買って後悔しているかはともかくとして、結論から言ってしまうと新山によるコペンの印象はかなりよかったらしく、助手席では真上を向いて「あーきもちー」を連呼。帰り道に運転を代わってもらうと、初乗りのくせに私よりスムーズなシフトチェンジをコクコク決めながら「…おれもコペン買えばよかったなー」などとボヤいていました。
 
こう書くとシルビアに不満がありそうに読めますが、こいつはそもそも、
 
「もし車にしか使えない金を1,000万円手に入れたとしたら、何買う?」
 
という小学生のような私の質問に対し、
 
「シルビアをいじる」
 
と、数秒前までエンジンの吹け上がりを愚痴っていたその口で答えた男ですので、なんやかんや言いながら、乗り潰すまでシルビアに乗るのだと思います。
 
 
そんな新山に、コペンローブを運転してもらいました。

一通り車を見せびらかし、「小さいなあ」「小さいよ」とボヤきあってから、一先ず私の運転で東雲のスーパーオートバックスへ向かいます。
 
買ったのはユニ工業のユニセームと、エステーのクリアフォレスト消臭剤。
 
uni [ ユニ ] 合成セーム革 ユニセーム

uni [ ユニ ] 合成セーム革 ユニセーム

 

 

 

納車日のディーラーで、「洗車ならセーム革いいですよセーム革」と教わり、その日のうちに近所のイエローハットで天然革を買ったはいいのですが、これがまた強烈な匂いで、すぐ辟易してしまいました。ボディを拭いてからオープンにして走り出すと、するわするわ、動物園の匂いを凝縮させたような強烈な獣臭。

新山に相談すると、

「え、何天然買っちゃったの?…あー」

どうも洗車用でセームというと合成を指すことが多いようです。そういえばディーラーで見せてもらったのも明らかに人工っぽかったもんなあ…。
 
ユニセームは先日水洗い洗車で使ってみたところ非常に使いやすかったので、愛用することにしました。天然物の方は、勿体無いのでギタースタンドのかませ布にでもしようと思います。
 
納車日に買ったもののもう一つは芳香剤でして、結論から言ってしまうと、これも失敗でした。想定の五倍くらい匂いが強く、鼻が痛くなってしまった。仕舞いにはセームの匂いと新車の匂いと芳香剤が混じってわけの分からない香りが車内に充満。我慢が限界に達し、すべてを無に帰するため消臭剤に切り替えました。
 
せっかくオープンにするのだし、車外の匂いもわかった方が自然な感じで良いですもんね。プッシュ式なので、雨の日にクローズドで走るときに使おうと思います。
 
 
帰りは新山にバトンタッチし、夕暮れの湾岸道路と環七を、オープンでのんびり走ってもらいました。
 
出て来た感想は、
 
「シルビアより快適
 
身も蓋もないというかなんというか…。

その他、
 
「3,000回転辺りから加給が始まってぐいっと加速するので、1→2速のシフトアップ時にちょっとだけ感覚が狂う」

という感想は私と一致していました。ターボに慣れていない2人。新山のシルビアオーテックバージョンはNA仕様です。 回さないでシフトアップしてあげればいいんですけど、コペンの出足だと、信号待ちで先頭にいるとき1速でちょっと引っ張ってあげないと出遅れることがあるんですよね。シフトのタイミングは要練習です。
 
夕飯がてらラーメンを食べ、私の運転にバトンタッチし、帰路につきました。