コペンローブ購入記その3
このままセリカの中古車を漁ってるだけじゃ多分買えんだろうと思った私は、大雑把ではありますが購入計画を立ててみました。
1.今年中に買うこと
2.新車を視野に入れること
3.出来る限りいろんな車に乗ってみること
4.そのためにMT運転に慣れること
となると、まず手を付けるべきは3と4であります。
クラッチを踏むなど教習所以来である今の私が公道を走ったら、渋滞が起きるか私が死ぬかの二者択一です。Google先生に「MT 運転 コツ」と打ち込んで出てきた記事を読み漁り、通勤途中の電車の中でひたすらイメトレに励み、卒業試験代わりにお台場メガウェブで86を試乗し、まあなんとかなるだろうと楽観的判断を下した私は、
ロードスターを24時間レンタルしてドライブにでかけることにしました。
◇
「車を買おうと思ってるのですが楽しくてオススメの車はありますか?」と聞くと、3割くらいの確率で、
「ロードスター」
との答えが返ってきます。
ロードスター。普通の車でないことは間違いないので、メリット・デメリットが明確にあります。
メリットは、とにかく楽しいこと。軽快な運転感覚(らしい)と、何よりオープンであること。
デメリットは、ツーシーターであること。積載能力が低いこと。
しかしこのデメリット、車好きに話を聞くと、大体みんな「大した問題じゃない」と言います。
再びシルビア野郎新山にご登場いただくと、
「そりゃまあ、もうすぐ結婚して子供作るとか、友達みんな乗せてレジャーに行きたいとか、そもそもが人数乗せる目的で車買うなら別だけどさ。普段使いは、ツーシーターで十分だと思うんだよね。独身の場合、一番車に乗るパターンは、一人かせいぜい二人でしょ?」
「たまには人数乗せるでしょうよ。練習とかライブとか旅行とかさ。そういうときどうすんのさ」
「そもそも車で行かない。もしくはレンタカー。または、ちょっと人任せだけど友達の車。そういうときって大体誰かの車に同乗するでしょ?その辺はもう割り切りだよね。たまの事態に備えるか、普段使いの気持ちよさを取るか」
「荷物は?泊まりの旅行とか、なんか機材積みたいときとか」
「それがですねー。ロードスター(NC)は意外とトランク広いんですよ。屋根格納してもトランク塞がんないし。少なくともギターは余裕で入る。アンプとかさすがに無理だけど。荷物も二人分なら十分だろ。でも、これも割り切りかな。載らないときは電車で行くかレンタカー」
あと、これは真面目な話。新山はシルビアを買うとき、かなり長く付き合っていた女の子がいたため、ツーシーターは躊躇われたそうです。
「当時はそこまで割り切れなかったんだよね。シルビアなら一応後部座席もあるし、って考えは正直あったと思う。…今ならまず躊躇わないけどね」
「もしロードスター買って、その後すぐに結婚してたら?」
「しばらくそのままじゃない?子供が生まれたら、そのとき買い換えればいいよ。この手の車は、大事に乗ってれば下取り価格もそれなりに高いから」
要約すると、割り切るか否か。割り切ってしまえば絶対楽しい。最初から4,5人乗れる車を買うのと比べれば、それなりに費用はかかるけど、それだけの価値はある、とのことでした。
◇
ゴールデンウィーク中日、実際に乗ってみたオープンカーの気持ちよさは、たしかに凄まじいものがありました。
これはどのくらいの人が共感してくれるか分かりませんが、私にとってオープンカーに乗っているときの感覚は、露天風呂に浸かってるときの感覚が一番近いです。
「あーきもちー」と思わず呻いて、頭がからっぽになる感じ。バタバタとやかましくない程度に風が当たる。車線変更をするとき、ふと後ろに目をやったときの視界の広さ。これはたしかに独特だなあと今も思います。
朝や昼もいいですが、個人的には夜。どこかからの帰り道をオープンでダラダラ走るのが、私は一番好きです。この日も深夜に帰り着いてから、見える景色が違うのがおもしろくて、家の近くを一時間くらい流してました。
NCロードスターの運転感覚は、ぶっちゃけそんなに覚えていません。はじめて長距離を運転したマニュアル車だったので、他と比較しづらかったのが正直なところですが、走っててストレスのない車だったと思います。軽くて小さいNA、NBに乗ったらまた印象も違ったのかもしれません。そういう意味では、ボディサイズで原点回帰を果たしたNDロードスターは、かなり気になってます。
あと半年早く発表されていたら、出るまで待ったかもしれません。
◇
そんなこんだでロードスターを体験し、オープンカーもありだなと思うに至りましたが、NCロードスターはフロントビューがあまり好みではなかったため、購入候補にはなりませんでした。近いうちにモデルチェンジするという話も聞いたし、それなら今NCを買うほどじゃないな、と。
ただ、オープンカーはたしかに楽しかった。
◇
続きます。