ー ORDINARY ー

※ 登場人物はすべてフィクションです。車と楽器とフィクションに塗れた会社員の日常を、のんべんだらりと書き綴っています。

次に乗りたい車を物色する(レクサスIS-F)。

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グランツーリスモ6にて、筑波サーキットを走る初代IS-F君

 

最近友人がAMGのSLKを買いまして。

 

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※我が友人、通称ぽりぽりの愛車、メルセデス・ベンツ SLK55 AMG。5.5リッターNAのFRオープンカーです。


一報を受けたときは「何考えてんだこいつ」と思ったものですが、正直今でもそう思っています。ひょっとしたら本人もそう思ってるのかもしれません。


が、たまに拾ってもらって助手席に乗せてもらうと、落ち着いた内装(アナログ時計が付いてる)と、圧倒的に広い室内空間(オープンカー比)と、大排気ならではの余裕のある挙動に「こりゃあいいなあ」と感嘆し切っています。しかも屋根まで開く。


触発されて調べてみたところ、ちょっとお高めな大排気量クーペ、結構値落ちが早いんですね。200万円台で一昔前のハイエンドモデルが出ていることさえあります。


コペンを乗り尽くしたら次はNDロードスターの新車だな、と考えてはいるんですが、同じ金額を出せば新車価格で700万円級の車が中古で買えるとなると、少し悩んでしまうところがあります。しかも3.0Lターボだの5.0Lだのの超弩級がゴロゴロいるという。屋根は開きませんが…。


そんなわけで、『国産を新車で買うのと同じくらいで買えるファンキーな車』を軸に数台物色してみます。まずはこいつ。


◯レクサス IS-F(初代USE20型)

 

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のっけから5.0Lの化け物車です。これ、今200万円台で出てるんですよね。


エンジン: 2UR-GSE型4,968cc V型8気筒 直噴DOHC

ボディサイズ:全長 4,660 × 全幅 1,815 × 全高 1,415 mm

ホイールベース:2,730 mm

トレッド:前/後 1.560/1.520mm

タイヤサイズ:(前)225/40R19/(後)255/35R19

車重:1,690kg

最高出力:423ps(311kW)/6,600rpm

最大トルク:51.5kg-m(505N・m)/5,200rpm

変速比:(1~8)4.596/2.724/1.863/1.464/1.231/1.000/0.824/0.685

最終減速比:2.937

 

最小回転半径5.1m


2007年発売。35GT-Rと同い年ですね。


IS-Fをはじめて知ったのはグランツーリスモ山内一典氏で、たしか山内さん、この車でニュルブルクリンクのレースに何度か出ていた記憶があります。YouTubeにも動画が残っていて、それを見てレクサスのイメージが覆りました。元のエクステリアは落ち着いてるのに、フロントのボンネットの盛り上がりやらリアディフューザーのマッチョさやら、凶悪さが滲み出てるなと…。


当時まだろくに車を知らなかったのですが、率直にM3みたいだなと思った記憶があります。ああいうノーマル車がメーカーカスタムでほんのり凶悪になったみたいな車、好きなんですよね。


そんなわけで、グランツーリスモの5では結構IS-Fを使っていました。当時は「こんなスペックの車買えるわきゃないだろ」と思ってたんですが、あれから10年ちょい。気がつけば新車のロードスターくらいの値段まで下がっています。


 

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IS-Fの魅力は、バカ排気量V8エンジンのFRセダンであること。これにつきます。


コペンからの乗り換えを考えとなると、その目的はパワーと居住性とエクステリアの落ち着き具合です。


IS-Fが落ち着いているかどうかは議論の余地がありそうですが、他のすべては叶っています。どうせ屋根が開かない車に乗るならいっそのこと利便性の高い4ドアがよいです。シートを倒して寝られる、この喜びは2シーター乗りの悲願であります。


パワーに関しては申し分ありません。


ありようはずがない、というかむしろ有り余っています。トルクは505N・m。踏めば吹っ飛んでくでしょこれ。最大トルク発生の回転域は5,200rpmと比較的上の高めですが、これだけの排気量があれば、低回転域が細いはずがありません。


マニュアルじゃないことはあまりデメリットには感じていません。というか、これだけのハイパワーエンジンをマニュアルで乗るのは若干の恐怖があります……。


問題があるとすれば、私はまずサーキット走行をしないということです。


これだけのパワーとスペック、公道じゃ持て余すに違いないのですが…、メーカーチューンドのハイエンド、それも天下のトヨタが、M3やC63と真っ向勝負するかのように、GT-Rと同年に出してきた最強のスポーツセダンです。ベースのISからは7割のパーツに手が加えられていると聞きます。GTカーか。ロマンです。ロマンがあります。


さらに言えば、「IS-Fは性能のピーキーさより許容性を重視している」というような旨を、製品企画主幹の方がcarviewのインタビューで話されていたので、街中で乗っていてフラストレーションがたまる類の車ではないでしょう。……多分。


サイズは、F30型の328iとほぼ同じ。ホイールベースが10cm程短いですが、その分旋回性が高そうです。


 

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2000年の排ガス規制後、衰退したかに見えた日本のスポーツカー市場ですが、2012年にトヨタが86を出してから、2014年のコペンローブ、2015年のS660、NDロードスターシビックタイプRの復活、2016年の2代目NSXと、一挙に盛り上がりを見せてました。


その端緒になったのは、2007年の日産GT-Rと、何よりも、よりにもよってトヨタがレクサスブランドで出してきたIS-Fの発売だったんじゃないかと勝手に思っています。


そこから2010年、レクサスは改めてLFAを出し、「天使の咆哮」とまで言われる官能的なスーパーカーを市場に叩きつけた上で、「トヨタは運転して楽しい車を作るんだ」という布石を打った。で、「誰でも楽しめるスポーツカー(にしては高いけれども)」である86を出すシチュエーションを整えたんじゃないかと。


そういう、日本の車事情のターニングポイントを感じられる、トヨタが作った2007年時点で最強の車、というロマンが初代IS-Fにはあります。それが手に届く値段で、まだ乗れる状態で市場に出てるとなると、やっぱり心は動きますよね。

 


しかし、まあ、やっぱり屋根が開かないんですよねIS-F…。

 

諸々問題だらけの2021年。オープンカーがあるだけでどれだけ心が救われてきたか。オープン云々より走行感覚とコストパフォーマンスでコペンを選んだ私ではありますが、乗って7年。もはやオープンなしでは平常心を保てる自信がありません。

 

仮に大排気量FAのクーペを買ったとして、屋根が開かない場合、コペンとの二台待ちさえあり得る所存です。

 

その辺の事情を勘案しながら当面次に乗りたい車を物色していきたいと思います。

 

続きます。