念願叶って手に入れたJames Tyler ClassicのUSA。
やたらと弦高が低い状態で09-42弦が張られていたこともあり、即バラして調整作業に入りました。調整後の音が下記の通り。
JAMES TYLER CLASSIC、調整と音作りに頭を悩ませまくってましたがこの辺りで着地します
— 梁井 (@hurryharryhurry) 2020年7月15日
弦高上げ目にして太さを稼ぎつつ、BIASのマイクを大正義SM57メインの接近録りに戻してクリアな音を狙いました。フロントクリーンだけでなく、リアとハーフトーンもいい感じです pic.twitter.com/yrCZlMecdw
結構いい感じじゃないでしょうか。太さと張りが稼げた気がします。
フロントは元より、リアに程よいコンプ感があって使いやすいです。Tom Misch的に、ソロ中に低音弦から駆け上がるフレーズで使うと気持ちがいい。ハーフトーンのキラキラ感は高域が出るタイラーの本領が出ている気がします。
弦高セッティングは1.5-2.2くらいです。1弦をもう数mm上げたかったんですが、ブリッジのネジが固着していてうまく動かず、強く弾いた時の破裂音がギリギリ許容範囲なのでこれでよしとします。
で、今回のエントリのメインは『タイラーUSAの分解記録』です。
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※分解前のタイラー君
James Tylerの分解記事、結構探したんですが全然出てこないんですよね…。私の知る限り初期の初期のClassicをバラしている次の記事くらいです(大変参考になりました)。
手入れた1995年製 James Tyler USA Classicをバラバラに分解観察!! / KOTA MUSIC
ポッド、コンデンサ、ボディー側の導電塗料や、配線の取り回しなども気になるところだったので、弦交換と各部の確認がてらバラしてみることにしました。どなたかの参考になれば幸いです。
ちなみに、購入時に注記されていた不具合は下記の2つ。1つはネックジョイント部の塗装ハゲ。
もう1つは3弦2フレットのフレット減りです。どうすりゃこんなところここまで局所的に減るんだろう…。
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ストラトは最低限ここまでは素人ノリでバラせるのが好きです。
ブリッジはWilkinsonのVSVG。初期のタイラークラシックは基本的にこいつが付いているようです。6点支持で、弦間ピッチは10.8mm。これのおかげでリアハムは50mmタイプを載せやすいのが有り難いです。
スプリングは3本。5本に換えたい気もしますがベタ付けなら大した影響もなかろうと、今のところは現状維持です。
弦を裏直しするときに気づいたんですが、VSVG、3弦6弦だけ通し穴がネックよりなんですね…。
ネックジョイント部のボディー側。CFEは楽器屋の他個体記事を参照したところ、輸入代理店の『コンチネンタルファーイースト』の略だそうです。そこの『Lack Pracid Blue』の『#40』。ネックのズレを防止する為の金属スリーブは入ってなかったです。
ネック。うっすらと鉛筆書きでCOSMOSとある上からマジックでCFEと上書きされてる。ナンバーが同じ40と読めるので、書き間違いか?とするとCOSMOSも楽器屋なんだろうなと考えてます。
ネックジョイント部分。OKとのこと。
ジョイントプレートはJapanと同じく2枚重ね。黒がボディー内側です。
ヘッド。Classicはスモールヘッド (ロゴ一行分細い)なんですよね。これがほしかった…。
加えて『Los Angles Custom Shop』『Handcrafted James Tyler USA』との表記付き。これが付いていると倍音が増えるらしいです(適当)。
続いてボディーいきます。
タイラー安定の弁当箱ザグリ。Studio EliteもClassicもザグリは変わんないんですね。
ビビったのは、導電塗料(と思われる何か)が塗られていたこと、某氏のブログ曰く、USAはボディー側のシールディングがないと書かれていたので…。ピックアップアッセンブリの作成依頼でネイキッドギターワークスに預けた時、『ほとんどシールド効果が出ていない』とのことでしたが、果たして純正なのか後塗りなのか…。
Bottom’s Up Guitarsに入っていた2006年製のJim Burst Classicの記事を見るとうっすら同色のシールディングがされているように見えるので、おそらく純正なんでしょうね。
そいつはネックジョイントのボディー側に金属スリーブも入ってました。こいつが2002年製なので、仕様の変遷がちょっと分かってきたような…。
ピックガード側。配線が捻られている。ツイッターで呟いたところ、だまっちさんに『ギターに効くのかはわかりませんがツイストペアケーブルの効果を狙っているのでは』とのこと。ノイズキャンセル効果が見込まれるとか。
ポットはEP085 250K 0149とあり。CTSの250Kらしいです。カーブの挙動は私の感覚がザルなので当てになりませんがAカーブじゃなかろうかと思います。
コンデンサ。セラミックの0.033uFが付いてます。ハイパスは撮り損ねたのでそのうち追記します。
最後にペグです。ここは自分なりに気になった問題が1つありまして…。
タイラーのペグ、おそらくGOTOH製であろう、ペグポストの高さが調整できるタイプが付いてます。1,2弦側に付いているとストリングガイドがない為です。Suhrとかもこの仕様ですね。
で、Studio Elite等はロックペグが付いてるのでポストに巻き付ける必要もないのですが、Classic系だとクルーソンタイプが付いているので、そこそこ巻く必要があります。すると、下巻きにしていくと巻き数によってはワッシャーの高さに干渉するんですよね…。
※ちょっと当たってる(ように見える)
ので、一度確認した後に巻き直しました。
下巻きの場合は1巻ちょいですね…。どちらかというと張りが出るんじゃなかろうかと巻きまくる方なので注意しないと…。
完成です。
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3シングルのストラトとしてはこれで完成で良いのですが、この後結局、悩み抜いた挙句にSSHに換装することになります。
続きます。