コペンローブ、鹿児島の先っちょにいく。その3。
佐多岬アタックの日です。この日は結局700km近く走ることになってしまいました。死ぬかと思った。
前日の暴飲暴食の残響とベッドの心地良さが相まって、チェックアウトの11:00まで爆睡させていただきました。気持ちよかった…。今日は(も)ひたすら走るだけなので、車内で食べる昼食とセブンコーヒーを補充して出発します。
福岡都市高速環状線から太宰府のジャンクションを経て九州縦貫自動車道に突入。鹿児島湾の切れ目である国分インター目指して突っ走ります。
レイドバックして走ろうと、BGMに70年代クラプトンを選択。No reason to cryが今のところ一番お気に入りです。このジャケット、クラプトンの目の前が酒瓶だらけなのが笑えるような笑えないような。
高速を降りた後のルートです。国道220号・269号をひたすら海沿いに南下。気持ち的にはここまで来ればもうちょっとだと思うのですが、一般道で100kmあるので2時間以上かかります。気合いを入れてのんびり走るしかない。
散発的に小さな漁村や港町に入る道をひた走ります。青森に行ったときのむつ半島の海沿いに結構似ていて、北と南でも風景差はあんまり感じられなかったのが印象的でした。少し寂しげに釣り船が点在してる感じ。
17:30過ぎ。無事に佐多岬に到着しました。
正確にはここが岬ではなく、手前にある北緯31度線のモニュメントです。佐多岬はここから数十メートル先の駐車場に車を停め、徒歩でトンネルを抜けて数百メートル歩く必要があります。
※こんな感じ。結構歩きます
トンネルを抜けて、
結構な勾配のある歩道を歩き、
本土最南端の神社、御崎神社にお参りを済ませます。
財布を車に忘れたので拝むのみになってしまいましたが、後から考えるとこれが問題だったんじゃないかと後悔してます。みんなお参りするときはちゃんとお賽銭を用意しましょう。
先まで行っていると日が暮れてしまうので引き返すことに。バイオハザードなら後ろからワニが襲ってくるようなトンネルを抜けて、駐車場まで戻ります。これでも結構歩いたので息が切れ散らかしている。
駐車場に戻ってしばらく放心します。
大きな寄り道もせず、目的地に向けてひたすら走って3日もかかったゴールはさすがにこれが初めてです。景観の果て感はそうでもないですが達成感はひとしおです。これで北と南はコペンで無事制覇しました。
日が暮れていく。コペンを買って6年。走行距離66,000km。思えばあちこち行ったもんだ。
◇
今回のオチです。結論からいうと今回のツーリング、例によって助手席にキャンプ道具を満載にして出発したものの、私は一度もキャンプ泊をしていません。博多以外全部車中泊です。
設営まではしたんです。佐多岬から数キロんところにある、大泊野営キャンプ場。近くのホテル佐多岬で風呂に入れるはずが、某影響で「宿泊客のみ入浴可」になっていた上に、ホテル含めて付近に人の気配が全く感じられなかったあたりから嫌な予感がビンビンにしてきました。
※テント設営直後の空模様。この状態でタープもなしにいけると思っていた自分の頭をはたいてやりたい
案の定、直後にポツポツと、数秒後には大粒の雨がとんでもねー勢いで降り注いできました。
思えばキャンプ先で豪雨に見舞われたのはこれが生まれて初めてです。あっという間に真っ暗になり、離れたところにポツンと佇む街灯がチッカチッカと点滅を繰り返していて意識がそっちに引っ張られます。「あっちからなんかやって来るんじゃないか」という謎の恐怖がチューブスクリーマーのごとくブーストされ、パニック状態に。ふと頭をよぎったのは「そういえばさっき神社でお賽銭入れてなかったな…」
結果、2秒で撤退を決意。テントを畳み、ペグを引っこ抜き、ろくに整理もせずにキャンプ道具をコペンのトランクに放り込んで、バックミラーに目をやることなく逃げるようにキャンプ場を後にしました。
ラーメンに火を掛ける前でよかった…。
※逃げるように舞い戻って来たファミリーマート根占川北店。人里の灯りで安心し切っている
この旅唯一のキャンプ予定がぶっ潰れて意気消沈したものの、落ち込んでいても仕方ないのでツーリングマップル片手に今後の予定を検討します。
そもそもが明日は阿蘇山を回る予定だったので、それならいっそのこと、今日のうちに熊本まで戻っておいて早朝の阿蘇スカイラインを走るのが一番賢いんじゃないかと決意。Googleマップ大先生で調べてみたところ、走行距離261km。所要時間は3時間半。現在時刻は20:30。この日すでに400km近く走っています
「…………」
ええいままよと発進しました。結果、
翌日0:30。無事北熊本サービスエリアに到着しました。
一度走ったことのある道を遠距離ただひたすら走るには、せめてもの聴いたことのないアルバムを垂れ流すのが一番です。そんなわけで旅行用に買い、温存していたAwesome City ClubのGrow Apartを選択。ラスト曲のSTREAMが激烈に好みだったのでラスト30分はこの曲で乗り切りました。サンキューAwesome City Club。
べろべろに酔った状態でゴリゴリのダンスチューンのソロをギャンギャンに弾いてみた
— 梁井 (@hurryharryhurry) 2020年9月4日
STREAM / Awesome City Club pic.twitter.com/NxG3uMO9cs
例によってサービスエリアで歯を磨き、体を拭き、コペンの運転席で就寝します。どんどんシートに腰かけた状態で寝るのが上手くなって来た。
続きます。