アルピナ、故障する。その3(エアコン謎異音)。
アルピナ故障記その3、今回は短いです。
というのも、今回のこの『エアコンからの謎異音』問題、今に至っても解消されておらず、ショップの言葉を借りるに「故障というより解決方法がないに等しい不具合」といえるからです。
いわゆる『持病』というやつでしょうか。たしかに、ショップの代車で乗った同じF30型の320iでも同様の音が鳴ってました。ここまでデカくはなかったですが……。
百聞は何とやらと言いますし、ご興味がおありの方は、是非下記のツイートの動画を再生の上、音声をお聴きください。
B3の異音、診てもらいました。「音の出自からオルタネーターではない。エアコン冷媒ガスがエンジン回転に合わせて回る際、ガスの循環でウィーンという音がすることがある。F30で他にも確認されている症状。エアコンを切ると音が消える」
— 梁井 (@hurryharryhurry) 2022年11月15日
音の出自から「コンプレッサーでもない」という診断の模様です pic.twitter.com/hLyLim8Xm4
お分かりいただけたでしょうか?(CV.中村義洋)
エンジンの回転数上昇に合わせて「ウィーン」というモーターの駆動音みたいな音がします。
しかもこの音、エアコンを消すと消えます。
難しいのは、A/Cをオフにすると、消えるときの消えないときがあることです。送風含めて完全にオフにすると、100%消えます。
となると、『エンジン回転に連動するエアコン関係の部品』から出ているとしか判断しようがありません。
20万円近い冷却系の修理から帰ってきたと思ったらこれか。副作用か? この車はおれを殺す気なのか? 上等だおれはおまえを貯金が尽きるまで直し狂ってやると、いろんな方に泣き言をぶちまけた上で決意(この時点でレスポールを売却)。「エンジンオーバーホール以外は全部直す」と意気込んでショップに乗り込んだ結果、
ショップ曰く「現状では修理不要、正確にいうと修理不可」だそうです。
「絶対にオルタネーターのベアリングだと思ったんですけど……」
「違いましたね」
「コンプレッサーでもない?」
「違います。音の出所がエンジンルームじゃないんです。これ冷媒ガスの回る音ですね」
冷媒ガスの循環がエンジン回転に連動する理屈を聞いておけばよかったですが、エンジン動力とプーリーで繋がっている以上、まあ連動するのでしょう。
「F30で結構事例のある症状なんです。気持ちのいいものではないので、対策としてエバポレーター換えたりとか、色々された方もいるんですけど、それでも消えなかったことがほとんどでして……」
「配管の取り回しとかなんですかね。なんかこう、管楽器的な」
「かもしれません」
「冷媒ガスの循環音だとしたら、ACを消してコンプレッサーを停めても、音が鳴ることがある理由は?」
「そこがミソです。仕組み上、ACを切っても冷媒ガスは一定回っちゃうんですよ。だから音がするときとしないときがあるんですね」
後日ネットで確認したところ、一件だけ同様と思われる症状を確認できました。これだけなら疑問符が残るところですが、BMW専門ショップの工場長の言です。調べ狂った上で否定できる材料がなければ信頼するのが正義です。
◇
結果として修理費は発生しなかったものの、『都合2ヶ月の入院を経て帰ってきたら謎の異音が発生していたことに気づく』のは中々気が狂うイベントで、最も乗り換えを考えたのがこのタイミングでした。
が、結果的に修理不要(修理不可)、死ぬまでは修理すると決心したそのタイミングでの肩透かし。これにより私は、次の故障に対する心理的障壁を形成し、魔の4発目故障に対しても躊躇なく手を打つことが出来る心の強さを得るのでした。
画像がないので、エアコン吹き出し口周りの写真を貼って終わります。インテリアデザイナー曰く、「レイヤーを重ねるような広がり感のあるデザインを心掛けた」とのインタビュー発言があるように、この辺りの内装デザイン好きなんですよね。
続きます。次は泣く子も黙る35万円が発生します。