2019年の年始、思い付きでマイクとオーディオインターフェースを購入しました。
◯Focusrite Scarlett 2i2 Studio
・オーディオインターフェース…Scarlett 2i2
・コンデンサマイク…CM25
・ケーブル…XLRマイクケーブル(3m)
・ヘッドホン…HP60
・DAWソフト…Pro Tools・Live
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/263473/
インターフェース、マイク、ケーブル、ヘッドホンがセットになった、フォーカスライトのパッケージ商品。DAWソフトもバンドル版が付いてきます。あとはこれにマイクスタンドを追加で買えば、即録音編集が可能という便利な代物です。
ツイッターにて、毎週毎週ギターを弾いては上げ続けることを続けて2年。大分エレキにも慣れてきたのでそろそろちゃんとした録音を、と思い立ち、年始セールの続くイケベ楽器リボレ秋葉原店にふらりと出向いて購入。丸一日の悪戦苦闘を経てセットアップを終え、とりあえず音が録れることを確認してからしばらく放逐していたのですが……、これのおかげで、ギター入れのお誘いをもらったとき二つ返事で請け負うことができました。
3020 SOULS - The Light by ロンリーポップ.records on #SoundCloud
初録音となったThe Light (cover) / 3020 SOULS。ビートとピアノと歌のデモ音源の時点ですでにソウルフルであり「これに混ざるのか……」と戦慄したことを思い出します。なんやかんやアウトロのソロは会心の出来です。
これをきっかけに録音軍団・3020 SOULSにギター弾きとして参画させてもらい、録音環境が整ったおかげで狙っていたバンドにも入らせてもらうことにもなりました。思い付きでも何でも買ってみるもんです。
◇
まずもって普段あまり行くことのないイケベのリボレ秋葉原に買いに行ったのは、楽器屋の中で知る限りあそこが一番マイク・インターフェースの品揃えが良かったからです。
宮地楽器神田店もDTM機材は強いと聞きますが、あそこはプロ御用達のようなので、「ダ、ダダDAWソフト…? ってやつが、ほ、ほほ、ほしいんですけどど」みたいな感じで行こうものなら取って食われるんじゃないかという恐怖もあり(当然にそんなことはないと思われる)、手頃な価格帯の機材が多かったように思えるリボレに行くことにしました。
結果的にこれが正解で、DTMコーナーにいた店員さんに尋ねたところ懇切丁寧に教えていただけました。
最初はコンデンサマイクにオーディオテクニカのAT2020を、インターフェースにSteinbergのUR22mkIIと、とりあえず鉄板どころを買おうと思っていたところ、「0から揃えるならこっちのがいい」と店員さんが勧めてくれたのがフォーカスライトの入門セット。
「あ、でも僕ヘッドホンは持ってるんですよね」
「何持ってます?」
「オーディオテクニカのATH-M50です」
「なるほど。それ、音はいいですけど、ずっと付けてると耳痛くなりません?」
「……言われてみれば」
「密閉型ですからね。これについてくるやつは開放型なので、付け続けてもかなり楽だと思いますよ。音も悪くないですし。録音時にこちら、リスニング時にオーディオテクニカ、と使い分けも出来るんじゃないかと」
これは本当に言われた通りでした。録音編集時は半日付けっぱもザラですが、全く痛くなりません。
「ただバンドルのソフトがちょっと。SteinbergはCubaseで、FocusriteはPro ToolsかLiveですよね」
「です」
「Cubaseは前にちょっとだけ弄ったことがあるので、出来ればCubaseの方が……」
「触ったことあるんですか? それならお客さんの言う通り、経験あるソフトの方が始めやすいと思いますね。音が出なくて挫折した、なんて人の声も聞きますし。Cubaseは情報も多いから詰まる事も少ないですし。ーーまあ、私は好きですけどねフォーカスライト」
「何故ですか?」
「お客さんファイブスター物語って知ってます?」
脳裏をよぎるコマ。
「やっぱりフォーカスライトにします」
「マイクプリを買うことがあればニーヴ系をオススメしますよ。それじゃレジまで」
なんか聞き覚えがあるなこのメーカー、と思ってたんだ。永野護、こんなところからと名前取ってたんですね……。
もちろん決め手はこれだけではなく、友人のエレクトロニカ好きがライブ時にAbleton Liveでループを操りながらギターを弾いている、と話していたことを思い出したからです。
エレキに移行してからひたすらルーパーと付き合ってきた人間からすると、Liveは合うんじゃないかと思うに至ります。たしかねごとの沙田瑞紀女史も使っていたような。
◇
Ableton Live Liteは、デモ版らしくオーディオトラック数こそ8までと制限があるものの、インターフェースが性に合っていたのか操作に迷うこともなく、カーソルを合わせると左下にオートでヘルプメッセージが出る、右側にデフォルト表示されているヘルプメニューが分かりやすいと、想像以上に使いやすかったです。
立ち上げて最初に表示されるのが、アレンジメントビューではなく、Liveの特色であるセッションビューなので、この画面から何をどうすれば普通のDAWソフトっぽい画面に行くのか、というところさえ突破できればあとは直感で行けると思います。ちなみにビューモードの切り替えは右上の三本線のボタンです。
周りがギター弾きよりビートメーカーの方だらけになって来たので、今後何とかセッションビューをうまく使っていきたいと思います。
マイクは、アンプのやや右端寄りを20cm程度離して狙っています。
柔らかめのクリーントーンを録ることが多いのでこの位置に落ち着きましたが、今後歪みが増してきたり音抜けを狙うときには、買い足したダイナミックマイクのSM57をアンプ真ん前で試してみようと思います。
アコギ、ガットを録るときに、適切なスタンドがないので、JC-22を移動させてスタンド代わりに使っています。狙いはサウンドホールの距離30cmくらい。こちらも「12フレットあたりを狙うと低音がダブ付かず抜けが良い」と聞きましたが、ボサノバの伴奏だったり歌とギターだけになる部分だったりを録ることが多いので、今のところ空気感が録れるサウンドホール狙いを多用してます。
あまり機会はないですが声を入れるときはこんな感じです。フレキシブルなスタンドを机の端に固定し、風防をクリップで付けてます。
最後に。フォーカスライトのセットに合わせ、MIDIキーボードとしてKORGのMICROKEY-25を購入し即席のDTM環境を整えたはいいものの、Live Light内蔵のソフトシンセとドラム音源が鳴らせることを確認し、1分程度の何とも適当なデモを録って「すげーすげー」と感動してからはろくすっぽ使っていません。マイクとインターフェースとDAWソフトのみの、完全なギター録り道具になっています。今後はもう少しDTMツールとして使っていきたいところです。