ー ORDINARY ー

※ 登場人物はすべてフィクションです。車と楽器とフィクションに塗れた会社員の日常を、のんべんだらりと書き綴っています。

録音後記『Cynthia / hurryharryhurry』

全部自分で録ってみようシリーズ、5曲目。「久しぶりにちゃんとアコギを録りたいな」と思って作った、レギュラーチューニングのソロギター曲です。

 

 

2020年11月3日録音。マイク録り。トラックはアコギ2本のみですが、DAW上でソロにディレイをかけたので都合3トラックを使ってます。

 

左トラックがMartin 000-18、後半から入ってくる右トラックのソロフレーズがLowden F-32Cです。マイクはFocusrite Scarlett CM25(コンデンサマイク)、インターフェースは毎度毎度のFocusrite Scarlett 2i2です。

 

元々がソロギターから入った人間なので、トラックを作り始めたときから「牧歌的なアコースティックを一曲やりたい」とはずーっと思っていまして…。北米っぽい、Candy Ratレーベルにありそうな雰囲気にできればと、去年くらいからポロポロと弾いていたネタを、今回気合で曲に仕立て上げました。

 

トップ絵は8月にツーリングで行った、熊本県阿蘇山大観峰の景観です。高原っぽいイメージだったので使用しました。この景観ほんとに絶景だったな…。

 

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ソロギター界で私のアイドルといえば、Andy Mckee、Don Ross、Craig D'Andreaの御三家です。


大学でクラギのアンサンブルサークルに入り、そこで何故かクラシックギタリストより先にDon Rossを知り、それがちょうどAndy MckeeがDriftingのYoutube動画でバズり始めた時期でした。

 


Acoustic Nation Presents: Andy McKee "Mythmaker" Live

 

※Driftingはあまりに有名なので最近の曲を。タイトルがそのまんま神話作家です。アルバムジャケットも羽根ペンとインクと羊皮紙という。本人も作風を意識しているのかもしれません。


Andyはわりとファンタジックな曲を作る印象があって、他のジャンルにはない、ファンタジックな曲調が多いことからCandy Ratレコード界隈のソロギターが好きになったのですが、最終的に一番好みだったのは、Craig D'Andreaでした。

 


Craig D'Andrea - In with the Purple and out with the Blue


すごい曲調が牧歌的なんですよねこの人。


ソロギターは、アメリカンルーツミュージックになるか、幻想的になるか、歌謡曲になるかの極端な傾向が強いと思うんですが、Craigは前者2つのバランスがいいように思います。和音の美しさはあるけれど、素朴で牧歌的。1stのCrazy is Catchingと、2ndのGetting Used To Isolationのアルバムジャケットまんまの曲調です。


チューニングは結構エゲツないのを使っているものの、コードはレギュラーチューニングで追えるものが多くて、「自分でもこういうの弾きたいなあ」とずっと思っていました。前作ったPastoralはCraigをパクるつもりで作ったのですがアレはわりと聴くとわかるんじゃないかと思います。


今回の曲がCraigっぽいかはともかくとして、「素朴で若干のアメリカーナを感じるけど和音感があるやつ」というイメージは踏襲できた気がしています。


そんなわけで、素朴感を重視しようとフォーキー寄りなMartinでメインフレーズを弾くことにしました。大層気に入っています。イコライジングでもうちょっとハイを効かせてもよかったとは思っていますが…。

 

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※録音完了後の記念写真。2本録る場合は大体伴奏がMartin、ソロがLowdenです。

 


ソロギターにギターソロを入れるのはDon Rossのパクリです。

 


Don Ross - Jesse Helms' Night in Havana - www.candyrat.com


あの人はソロギター中にギター1本でアドリブを入れてくるので私の20倍くらいヤバいことをやっていますが…。Thin Airや、Jesse Helms' Night in Havanaなんかがそうですよね。

 

ソロにはディレイをかけてみましたが、重くなり過ぎず、華やかになってくれたのでよかったです。Lowdenちゃん、生音のリバーブ感も強い上に空間系エフェクトのノリもよいという。恐ろしい子…!

 

 

シンセパットが幅を利かせたクリーントーンのギタートラックが多かったので、気色の違った曲が出来て満足しています。

 

 

タイトルはいい加減まんまなタイトルよりボカして使おうとこの名前にしましたが、ツイートで全部吐いているので本末転倒です。しあわせイエローさんには笑顔で高原を駆け回っていただきたい。