これまで『ビートメーカーさんから声をかけてもらってトラックにギターを入れる』『ギターを録って投げかけたら曲になって帰ってくる』という形で皆と遊んでいましたが、念願叶って全パート自分で演奏するに至りました。
シンセパッドのフワーっとしたロングトーンと、ストラトセンターのカッティング、ぐいんぐいんと動くベースラインが気に入っています。仮タイトルは『Summer Mellow』。
2020年8月9日録音。ライン録り。インターフェースはFocusrite Scarlett 2i2。シミュレーターソフトはBIAS FX2。ギターはJames Tyler Classic。ベースはCoolZのジャズベースタイプ。ドラムはAbleton Live内蔵のTR707シミュレータで、シンセパッドもAbleton Live内蔵のやつです。
Suhrピックアップに換装したJames Tyler Classicの試運転がてら、全ピックアップ全ポジションを使って録ろうと試していたら出来上がった曲です。
サウンドクラウドのバック写真は、すみだ水族館で撮ったクラゲ。涼しげであります。
◇
一番お気に入りポイントはベースラインです。
複数楽器を録ってて改めて思ったのですが、やっぱり違う楽器が混ざると弾いててハイパー楽しいですね。久しぶりに、人と合わせたときの気待ち良さと同じ感触を覚えました。
奥田民生が「個々の楽器がヨレてても全体でグルーヴしてればいい」「ドラムとベースが要」とカンタンカンタビレで言っていましたが、あの感覚が分かった気がします。弾いているのは全部自分でも、リズムの押し引きとか、隙間に上手く入り込める感覚が得られれば、合奏で感じる快感に近いもんが得られるんですね。
このベースはグイングイン動きながらリズムとギターの隙間に上手く入れた気がします。
次に気に入っているのはTR707のリズムで、多分これ、跳ね方がギターやベースと若干合ってないんですよね。
単純にキーボードの指ドラムに慣れていないせいでギターと同じノリが叩けなかっただけですが、微妙なノリの違いが重なっている感が気に入っています。サンプリングで作ったヒップホップトラック的な。
最後のお気に入りポイントはギターで、前述の通り、SSHに換装したJames Tyler Classicの全ピックアップポジションを使っています。
最初から最後までずっと鳴ってるカッティングがセンター、途中入ってくる単音カッティングがフロント。
ソロの入りはフロントで、そこからリア側のハーフトーン、フロント、フロント側のハーフトーン、リア歪み、フロント歪みの順で切り替えています。切り替えている理由は特になく、イングヴェイや松本さんがソロでガンガン切り替えているのを見ていて「玄人感が出ていいな…」と思ったからです。
ギター丸々味わい尽くしてる感ありますよね。私の場合は使おうとして使ってるので音色を求めて切り替えられているわけではありませんが…、それでも、『高音でチョーキングするときはフロント』『中音でギャンギャンやったり駆け上がるフレーズのときはリア』『和音を鳴らすときはハーフトーン』と、切り替えに合わせて使うフレーズが引きづられて変わっていく感はあります。楽しいです。
使用したシンセパッドはCelestial Padというやつ。ずっと鳴ってるフワンフワンしたコードフレーズがそうです。この音が使いやす過ぎて愛用中であります。
◇
基本同じコードの繰り返しで、ベース音とリズムの抜き差しで展開している気分を作り、その上でギターが暴れ回ってるだけという、曲というより簡単なビートトラックではありますが、超気に入っています。