ー ORDINARY ー

※ 登場人物はすべてフィクションです。車と楽器とフィクションに塗れた会社員の日常を、のんべんだらりと書き綴っています。

録音後記『直感的‪彌危ナイ風‬ / C-la-who』

3020 SOULSのワーテクさん・イオリさんのユニット、C-la-whoにギターで参加しました。

 

 

2020年5月録音。ライン録り。インターフェースはFocusrite Scarlett 2i2。シミュレーターソフトはBIAS FX2。使用ギターは、左チャンネルがテレキャスター、右チャンネルがレスポールです。いずれも今のところ唯一のリアピックアップ一発です。

 

C-la-whoのお2人が「ブロックパーティーみたいなやつがやりたい」と話している中で、ワーテクさんが「それならギターをあやつに頼もう」と私の名前を挙げてくれたようです。多謝であります。仮タイトルは『clawhopunk』。

 

 

正確には、Bloc PartyのHelicopterをサンプリングしたChaki Zuluのビート、kZmのTEENAGE VIBEという曲が契機だそうです。

 


Bloc Party - Helicopter

 


kZm - TEENAGE VIBE feat. Tohji (Prod. Chaki Zulu)

 

※はじめて聴いたブロックパーティーとChaki Zuluのビート

 

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※事の経緯

 

二つ返事で承諾させていただいたものの、パンク・オルタナをほぼ通っていないこともあってネタ出しは難航。『とりあえずオーバードライブさせてリフを弾けば良いだろう』と思いつつも、せっかくだし個性を出したいなどと無駄に考え過ぎ、どうにもフレーズが出てきませんでした。普段弾きもしないジャンルで個性を出そうなどと甘い話でありました。

 

さんざっぱら悩んだ挙句、アジカンエルレガーデンなど高校時代の思い出に縋り直し、然る後に、皆のアイドル、ジ・アイヤアチョーズと、アイアチョ経由で知ったNOFXでテンションをぶち上げ、『こうなったらパワーコードとオクターブとアルペジオで押し切ってこれがパンクですと言い張ろう』と決意。テレキャスを手にして、2秒で思い付いたリフを元に無理やり曲に仕上げ切りました。最初にテレキャスを手に取ったのはブロックパーティーのギタリストがどうもテレキャス使いらしかったからです。

 

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パッションで仕上げた曲ですが、唯一こだわった点は『パワーコードをルートでなく5度を最低音にするやつ』にして、多少なりとも低域をスッキリさせたことです。

 

どこかのバンドがインタビューで「多用している」と話してるのを見て以来、『2度を加えたパワーコード』と合わせて気に入って使っています。Wrong Scaleだったかな…?レギュラーチューニングでもロー感が出ていいですよね。

 

イントロの左チャンネルから聴こえる音がそれですが、テレキャスターのリアをBIAS FX2のケンタウルスシミュのペダルで歪ませた音、いい感じにルーズで気に入っています。

 

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直前にアジカンを聴いていたのでとりあえずレスポールでオクターブだろうと弾いたのが右チャンネルの音でして、ワーテクさんの手によって結果的にこっちがメインになりました。曰く、「ラップの乗りやすさはこっちだと思う」とのこと。正解だったと思います。和音感がシンプルだからフレキシブルな音が乗りやすいんですかね。

 

気に入っている部分は、オクターブから切り替わるアルペジオフレーズです。

 

レスポールのリア、テレキャスターに比べて結構タイトに鳴ってくれるので、オーバードライブ時もこういう3〜5フレットくらいのアルペジオフレーズがきれいに出てくれて嬉しかったです。弾きながら1人テンションをぶち上げておりました。

 

 

最後にCメロの展開を付けて、簡単にフェーダーで整えて共有ラインに投函。恐る恐るではありましたが、わりと気に入っていただけたみたいで胸をなでおろしましたが、ふと、「このテンポ感で果たしてラップが乗るのか…?」という心配が湧いてきました。BPM184の4分。半端です。

 

心配を他所に、ワーテクさんからは恐ろしいことに『翌日に』トラックとなって帰ってきました。この人、トラック作成における意思決定の速さが異常です。奥田民生レベル。

 

ほぼ構成通りではありましたが、サビ前のフックにCメロの一部を切り出す、CメロにAメロのアルペジオを押し込むなど、細かいチョップのセンスが鬼です。超絶に気に入っています。

 

正直、これにラップを乗せるのは至難だろうと思っていたのですが、イオリさんのラップは期待を120%上回ってきました。流石ですわこの2人…。

 

3020 SOULSとしてリーダーと組んだ『冬暁』でもそうでしたが、イオリさんは『歌えるラッパー』という点が強みで、メロディーセンスが鬼のように良いです。フロウというんでしょうか、声質と暗転の上下感に歌心があります。サビの『直感的にヤバイ風』というフレーズの強さもよいですね…。

 

イオリさんからのリターンの段階ですでに曲として出来上がっている状態でしたが、本人のリクエストでボーカルにオートチューンをプラグイン。ワーテクさん曰く、『特にCメロはいい感じにケロってくれた』とのことで、ボーカルがより際立つ形に仕上がりました。お2人とも、改めてありがとうございました。

 

 

『しっかりオーバードライブさせたリアピックアップでリフを弾く曲』というのが3020 SOULS的にはあまりないので、良い機会になりました。何気に録音ではテレキャスターが初登板です。

 

最後に、タイトルの『直感的彌危ナイ風』の彌はイヤと読みます。命名はイオリさんで、曰く「『いやあぶない』はヤバイの語源」だそうです。アートワークはC-la-who第三のメンバー、ティンさん作。パワフルです。

 

 

このネタと合わせて録ったのがPRSとTylerを使った下記のアニソンもどきで、「どっちがいいですか?」と訊いたところ満場一致で今回のネタとなりました。そりゃそうだ。ただ、こっちのネタも何かで使ってみたいですね。