ー ORDINARY ー

※ 登場人物はすべてフィクションです。車と楽器とフィクションに塗れた会社員の日常を、のんべんだらりと書き綴っています。

Gibson Custom Collector's Choice #29 9-1165 aka Tamio Okuda 1959 Les Paul.

 

Gibson Custom Collector's Choice #29 9-1165 aka Tamio Okuda 1959 Les Paul. 

 
奥田民生モデルのGibson Custom Shop 1959レスポール。フィニッシュはVOS。シリアルナンバーは006。裏に御大のサイン入りです。

 
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フロントクリーンがやたら綺麗に鳴るギターです。

 


Gibson Custom Collector's Choice #29 9-1165 aka Tamio Okuda 1959 Les Paul

 
アンプをやや歪むくらいの爆音にして、ギター側のボリュームをちょいと絞って弾くと、抜けの良い、コツコツした音のフロントハムが鳴ってくれます。そのままトーンを絞ると所謂ジャズトーンになって、フルアップにすると吠え散らかすという、何とも手元のコントロールが楽しいギターです。フロントの音があまりに使い勝手がいいので、カッティングもボリューム絞ったフロントのままでやることが多いです。古いソウルの音がする。

 
フロントクリーン大好き野郎としては、太くて暖かい音がほしいときはレスポール、抜け重視のときはストラト、という使い分けで持ち替えてます。

 
歪みは、クランチでもディストーションでも結構ざらっと歪みます。レスポールらしい音。マーシャルに合うのがよく分かる気がします。

 

リアの音は比較的シャキッとしていて、歪ませた時の太さを求めてもう少し出力の高いピックアップに換えてもいいかな、と思っていますが、クランチくらいだと気持ちがいいのでもうしばらくはこのまま行こうと思います。

 

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仕様の特徴は、57classicが載っていること(この時期のカスタムショップはカスタムバッカーが主流)、ジャックプレートが金属パーツになっていること、ブリッジのリングがダブルになっていること。金属パーツ関係は奥田民生所有のモノホンと同様だそうです。その他の細かい仕様は、多分ですが2014年のヒスコレと同じじゃないかと思います。

 

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こいつの発売が2015年で、2015年というと5月にヒストリックコレクションからトゥルーヒストリックに切り替わった年なんですよね。開発自体には数年かかってるみたいなので、多分これ、最後のヒスコレに準じた仕様なんじゃないでしょうか。

 

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改造点はないですが、強いていえばテイルピースを裏通しに、所謂トップラッピングにしています。完全に見た目の好みの問題です。プラシーボかもしれませんが、心持ち音がポコポコしてきて、どことなくES-335に近づいた気がして大変満足しています。

 


購入は2016年1月。漢の36回フルローンです。

 
発見したのは2015年の師走、クリスマス商戦真っ只中。当時手元にはストラトテレキャスがあり、となると次はやっぱりレスポールが気になるなあと思っていたちょうどそのタイミングで、御茶ノ水を歩いていたらこいつがドドンと店頭にディスプレイされていました。

 

こんなんが出てたのか…。


当時の自分にとってギブソンギターといえば誰よりも彼よりも奥田民生で、レスポールスペシャルの民生モデルの中古出物でもあればなあ、なんて思っていたところでまさかの59バーストの発売です。しばらくウィンドウの前で突っ立ったまま呆けてしまいました。

 
明けて2016年。

 
気持ちが冷めやらぬままふらふらと御茶ノ水を彷徨っていると、VOS、Aged共に結構な本数があちこちの店舗に置いてあって、どれもかっこいいなあと思ってるうちに気が付けば「どれを買うか」という思考に陥っていていました。とは言っても半端な値段じゃないので、レギュラーラインのトラディショナルやTokaiのハカランダモデルと比べたりもしてみましたが、見た目が圧倒的にかっこいいのは本家カスタムショップのレリックタイプで、どうせカスタムショップ買うならこの時点じゃ民生モデルしか選択肢がありませんでした。

 
音の違いは当時じゃ正直よくわかりませんでしたが、強いていえばカスタムショップのレスポールの方が「凶悪な音」がした記憶があります。

 

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最終的には、G’CLUB TOKYOにあったVOSの個体に決めました。かなり弾き比べたのですが音の違いも感触の違いもよく分からなかったので、「御大本人がふらっとやって来て、弾いたついでにボディー裏にサインして帰っていった」という個体が、弾いていて一番テンションが上がりそうだったので、レスポールが気になったタイミングでこれに会ったのも何かの縁だろうと思い決断。個人情報を紙に書いてちょろちょろっと電話を済ませ、無事お持ち帰りとなりました。今でも忘れもしない、1月下旬の雪の日です。

 
このときいろいろ教えてくれたG’CLUB TOKYOの藤川さんはその後もエレキ素人の私にいろいろと教えてくれて、「アンプのボリュームはガン上げにしてギター側でコントロールしろ」「ギブソンはトーンをガン絞りにしても面白い」「ボーナス時期はウチに寄れ」とたくさんの役に立つ情報を聞くことが出来ました。感謝してます。なおこの後この言葉の通りここで335を買うことになります。

 

当時の腕前的にも予算的にも、かなり背伸びをして買ったレスポールですが、今では大分操り切れるようになってきてほぼメインと化しています。ギターで加入した3020 SOULSでは、太いメロウな音がほしくて完全にファーストチョイスになっています。

 

3020 SOULS - The Light by ロンリーポップ.records on #SoundCloud

 

 

3020 SOULS - Marvel by ロンリーポップ.records on #SoundCloud

 

 

良くも悪くも、こいつを買ったことで人生が思いっきりギター寄りに傾いた感があり、こいつを買っていなければ多分この後大量のギターを買い足すこととなかっただろうし、ここまで毎日ギターを弾くこともなかっただろうし、2016年から腕前も大して変わってなかっただろうと思います。何とかこいつは墓場まで持っていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。