ー ORDINARY ー

※ 登場人物はすべてフィクションです。車と楽器とフィクションに塗れた会社員の日常を、のんべんだらりと書き綴っています。

デジタル一眼レフカメラ『PENTAX K-S1』

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コペンを買った2014年の暮れ、「出先でバシャバシャ写真を撮りたいな」と思い、衝動的にデジタル一眼レフカメラPENTAX K-S1を買いました。

 

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結果的に旅行先というより近場をふらつくときのスナップ用になってはいますが、気に入っています。用事のないときにカメラを持って徒歩で徘徊することが増えました。

 

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旅行先はどちらかというとスマホでさっと撮るに留めて、デジタル一眼でしっかり撮るのは都内が多い気がします。東京は独特な景観が多くて歩いていて飽きません。

K-S1にした理由は、①デザインがカジュアルで、②小さくて軽く、③ペンタックスだったからです。

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2014年の発売直後だったこともあって、ヨドバシでガンガンに売り出されているのが目に入ったのですが、この白いボディーカラーがポップで惹かれました。カジュアルですよね。カメラにありがちなゴツゴツ感がなくて、素人にとっちゃ取っつき易くて手に取ってしまいました。

カラーバリエーションも豊富で、結構売れるんじゃないかなと思いきや、2021年現在中古市場では滅多に見かけず、ネットでもレビューをあまり見かけません。

それならば手前でレビューしてしまおう!と思い至ったのが本記事の引き金です。もし中古で見つけて気になってる方、エントリー機やサブ機としては最適だと思いますので買いましょう(圧)。十分な性能ですし、唯一足りないWi-Fi通信機能はSDカードリーダーを買えば補えます。

防塵防滴機能がない点は、雪山に登ったり砂漠を横断することでもない限り、そんなエクストリームな環境で使うことはほぼないと割り切った方がいいと思います。

軽さについては、本体重量498g。K-70の628gと持ち比べても明らかに軽いです。最初の一眼レフとしては持ちやすくて良かったなと思います。

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ペンタックスだから、という理由については、完全に直感です。ブランド名の気の抜けた語感とビジュアルが気に入りました。

緑の発色が良く、総じて防塵防滴性能が高い(K-S1は付いてないですが)ことから持ち歩きに適していることも決め手になりました。

とあるモデルさんから「ペンタキシアンには変態マゾが多いよ」と言われたことが今でも耳の奥で響いています。どんな情報源だ。

 

以降、シチュエーションごとの作例です。

 

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適当な出先スナップがこんな感じです。全部キットレンズのDA L18-55mm F3.5-5.6AL。オートフォーカスが遅くモーター音がぎゃーぎゃーうるさいとあまり評判の良くないレンズですが、使っていて不満は全くないです。

 

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スナップに近いですが車を撮ることが多いです。パーツを切り出して撮るのが楽しい。

 

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↑モデル:雲丹さん

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ポートレート。人を撮るときと、極端に暗い場所のときだけDA 35mmF2.4ALを使います。キットレンズに単焦点の明るいレンズが1つあればわりとどうとでもなると最近思います。

 

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景色。超広角がほしいなあと思うこともありますが、後で見返すと大体焦点距離20〜55mmで撮っており、キットレンズで十分やんけ!となってます。

取り立て不満なく使い続けていたK-S1ですが、足りない機能といえば前述の通り、Wi-Fiによるデータ転送機能と防塵防滴ボディーです。

撮った写真をアップするのに、一旦家に帰ってSDカードを読み込む必要があります。これに関してはカードリーダーを買ってきてスマホで読み込めばいいんですが、それだけの為に数千円かかるのもなあ、と買い損ねていました。エフェクターなら数千円とか「格安じゃん!」と試奏もせずに飛びつくのにね…。

防塵防滴も、だんだんカメラにハマってくると、アウトドアにガンガン持ち出したり雨の中で撮ってみたりがしたくはなります。

これも、K-S1で不具合が出たということはないので、普通に使ってる分には何の問題もないんでしょうから、どちらかというと浪漫と安心感の問題です。大人になると大排気量車に乗りたくなるのに近しい動機だと思います。

 

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暗所の手持ちでも思いの外しっかり写ってくれるK-S1にとりたて不満もないまま6年が経過。

上記理由とカメラ熱の再燃と、付属キットレンズのあまりの優秀さから、2021年の夏、私はK-70を買い足すことになりますが、K-S1もサブ機として通勤リュックの中に放り込んであります。仕事帰りに撮りたくなったらサラリと撮れるのが嬉しい。

 

続きます(作例)。

次に乗りたい車を物色する(BMW M235i)。

SLK55 AMGを買って以来、すっかりV8を讃えるマッドマックスの民になってしまった我が友人、ぽりぽりに触発され、大排気量FR車に目が行くようになってしばらく。


現実的な価格帯で手に入れられるハイパワー中古車を物色したところ、IS-Fに続いて、2台目に出て来たのはこいつです。


BMW M235i (6MT)

 

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エンジン: N55B30A型  2,979cc 直列6気筒DOHC 24バルブターボ M Performance

ボディサイズ:全長 4,470 × 全幅 1,775 × 全高 1,410 mm

ホイールベース:2,690mm

トレッド:前/後 1.510/1.535mm

タイヤサイズ:(前)225/40R18/(後)245/35R18

車重:1,530kg

最高出力:326ps(240kW)/5,800rpm

最大トルク:45.9kg-m(450N・m)/1,300〜4,500rpm

変速比:(1~6/後退)4.110/2.315/1.542/1.179/1.000/0.846/3.727

最終減速比:3.077

最小回転半径5.1m


直列6気筒エンジンにターボ付き。コンパクトな4シータークーペです。


日本発売は2014年。ボクスターやらケイマンと同価格帯の、それもマニュアルモデルの新車がBMWから出た、すごいすごいと色めきだったものです。


2021年現在、マニュアルモデルの中古価格は、走行距離5.0万km超の個体でギリギリ200万円台後半。E46型M3の中古を買うよりやや安いくらいです。スペックと年式を考えると恐ろしい程お買い得だと思います。



スペックを読んだ限りだと、サイズ感を含めて、特性がどことなくアウディA3に似ています。パワーは倍以上違いますが…。


まず、トルクバンドが広いです。


ダウンサイジングターボの傑作技術、TFSIエンジンを積むA3より、100rpm低く、500rpm高く、トルクバンドが続きます。


一方、馬力は3.0Lターボのわりに高いわけではないので、後に発売されるM2との差別化の為か、どちらかというとトルク寄りのセッティングをしているように見えます(M2は同じ排気量ターボで最高出力が410ps / 6250rpm)。


コンパクトセダンのわりに後席も広く、170cmの大人が普通に乗れるとのこと。見た目もM2やらM3やらと比べてオーバーフェンダーもしておらず、威圧感もないのです。

 

全体的に、普段使いに便利な性格を残そうとしている印象を感じます。

 

 

こう書くと単に「そこそこパワーがあってマニュアルがある使いやすい4シータークーペ」なんですが、今コペンからの入れ替えで車を買うなら、そんな現実的な理由でなく、すべてをぶっちぎるファンキーな理由・浪漫が必要です。

 

IS-Fにおいてそれは、『35GT-Rと同年、2007年に発売された、国産スポーツカー暗黒時代に一石を投じる最初の一台』『それも280馬力規制を遥かにぶっちぎる、5.5L423馬力の超ハイパワー車』という点だと、先のエントリで書きました。


では、M235iの浪漫は何か。


それは『直列6気筒とターボという、BMWの伝統二つを組み合わせた、モジュラーエンジン化する前の最後のエンジン』という点だと思います。


BMWといえばシルキーシックスと呼ばれる直列6気筒エンジンが有名で、その滑らかに廻る感触は、当然にNA故でありましたが、実はターボを市場に流行らせた実績があります。

 

どちらも1970年代のことです。


それから40年ちょっと経った2014年に出たM235iは、ストレートシックスとターボという、エンジン屋であるBMWの歴史が結実したモデルであります。そいつに日本でもマニュアルを設定して出してきた、ということは、メーカーとしても相当な気合をぶち込んできたモデルではないでしょうか。

 

その辺りをちゃんと調べようとしてみたところ、ちょっとした論文級の文章量になってしまったので、以降はお手隙の際にご笑覧ください。



まずシルキーシックスという呼称について。


こいつは1976年、当時のフラッグシップとして発売された初代6シリーズ搭載の直列6気筒SOHCエンジン、M30B32型に対する賞賛が始まり、とする説が有力です。排気量のデカい、通称ビッグシックス。この吹け上がりを当時の欧州ジャーナリストが「絹のようだ」と呼称したのが由来とのことです。


M30型エンジン自体は1968年の2500及び2800シリーズへの搭載が最初であり、そこからシルキーシックスの呼称が始まったとの説もあるようで、今となっては明確な初出はどうも確認できないようです。


その後、1990年に直列6気筒DOHCのM50型エンジンが登場。こちらは排気量2.0L台なのでスモールシックスと呼称され、3代目3シリーズであるE36型等に搭載されます。


六本木のカローラと呼ばれるまで広まった2代目3シリーズ、E30型の後継に搭載されたこともあり、シルキーシックスのイメージは3シリーズと共に、世に爆発的に広まっていった、とのことです。


……じゃあなぜ、1968年以降に出た他の直列6気筒搭載車、特にE21型やE30型が、スモールシックス・シルキーシックスと呼ばれなかったのか。


これは多分、シルキーシックスの呼称定着年の問題だと思います。


1975年発売である初代3シリーズ、E21型に搭載されるM10型エンジンは1962年に出たエンジンなので、M30型エンジンより設計が古いです。一方、2代目3シリーズ、E30型搭載のM20型エンジンは1977年から。つまりM30型エンジンより後発のエンジンです。これにシルキーシックスの名が定着していない。


となると、やはりシルキーシックスの呼称はM30型エンジンそのものではなく、あくまで6シリーズの発売である1976年以降、M30B32型以降のエンジンに対して発生し、定着。それ以降の後継開発エンジンであるM50型が、ビッグシックスに対するスモールシックスの呼称を得て、爆発的に広まった、と考えるのが正しいんでしょう。


やがて2015年、排気量のダウンサイジングを求める風潮により、直列6気筒のNAエンジンは、BMWラインナップから消えることになります。

 

2007年からM3にはV8が積まれ、2014年からは直6に回帰したもののノーマルの3同様、ターボ化される。


E46型3シリーズに搭載された名機、M54型エンジンと、その後継であるE90型3シリーズに搭載されたN52型エンジンが、最後の直列6気筒NAとして、シルキーシックスエンジンはその歴史に幕を閉じることになります。


※N53型エンジンは、N52型より2年早い2013年で生産終了されている



話が大いにズレましたが、これが『直列6気筒BMWの代名詞』と言われるに至った理由です。続いてターボの話です。


乗用車のターボに火をつけたのもやっぱりBMWで、1973年のBMW 2002 Turboがその火花です。


ターボの歴史は、1900年代の初頭、蒸気タービン技術に端を発します。


ディーゼル機関車の低回転トルクを向上させる為にターボの導入が試みられ、1925年に完成。そこから船舶を中心に広まり、最終的は飛行機で運用が激化します。

 

軍用飛行機が空気の薄い高高度で飛行する為に、パワーを向上させるターボエンジンが採用され、アメリカで広まりました。B29が、日本の戦闘機じゃ迎撃できない高高度で飛行する理由もターボです。この辺りは湾岸ミッドナイトのユウジ編に詳しいのでぜひ。


その為か、乗用自動車への最初の導入もアメリカでした。1962年のことです。


GMオールズモビルF85カトラスとシボレー・コルベアにターボエンジンを設定。しかし、市場に定着するには至りませんでした。過給圧が低かった為と言われます。それにしては180馬力まで出ていたらしいですが…。


車へのターボ導入が加速するのは、1970年からです。


この年、トヨタが自社初のレーシングカー、トヨタ7をターボ化します。

 

ただし、8月26日の鈴鹿サーキットにおけるテスト中に、ドライバーが事故で死亡。出場中止となり、トヨタ7のプロジェクトそのものが凍結されるに至りました。結果、ターボのトヨタ7は、1,000馬力を超えるとも言われる伝説だけ残し、一度も実戦投入はされず消滅します。


1972年には、ポルシェがターボを搭載した917/10Kをカナディアン-アメリカン・チャレンジカップ(Can-Am) に投入。圧勝します。


そして1973年、満を辞してBMWが乗用車である2002にターボを設定。


ツーリングカーレースで鎬を削っていたポルシェを、1969年、航空機エンジンで培ってきたターボの技術を叩き込んだM121エンジンを搭載した2002tiで破り、そのノウハウを市販車に導入。M10型エンジンをターボ化します。2002Turboは、フロントスポイラーに逆さ文字で「TURBO」と書かれたステッカーが貼られ、公道にその名を轟かせるに至りました。


結局その翌年、1974年にポルシェが930型911にターボを設定し、今まで続く911ターボの歴史を築き上げることにはなるのですが…、市販車として世にターボを知らしめたのは2002Turboが先であり、これはもう、エンジン屋であるBMWの面目躍如と言えるでしょう。


1978年には、2002Turbo搭載のM10型ターボをミッドシップに搭載した、ジウジアーロデザインのスーパーカーBMW M1がパリサロンで発表されます。レースでも活躍し、1981年まで生産されましたが、参戦カテゴリであったグループ4からグループCに規定改定され、生産終了。それからしばらく、BMWの市販車からターボは姿を消すことになります。



そして時は経ち、2006年、BMWは25年ぶりのガソリンターボエンジン搭載車を発表します。


E92型335i 。N54B30A型、直列6気筒ツインターボエンジンを積み、1,300〜5,000rpmまでという広範囲で400Nmを叩き出す、E90型3シリーズのクーペモデルです。


そこから2009年に、エンジンがバージョンアップ。N55B30A型エンジンが発表され、535iに搭載されます。翌年の2010年には、335iのエンジンもマイナーチェンジでN55B30A型に変更されます。B54のツインターボから、ツインスクロールの大型シングルターボに変更され、よりトルクバンドの広い、扱いやすいエンジンへ。ある意味ターボの悪癖が鳴りを広めるエンジンに改良されます。


M235iにはこのN55B30A型が搭載されています。

 

アホほど長くなりましたが、話はここに繋がってきます。

 

2014年。このサイズ感で、この価格帯で、日本ではマニュアルミッションまで設定された、コンパクトな4シータークーペ。

 

おそらくメーカーは、何とかこのN55B30A型エンジン搭載のコンパクトなスポーツクーペを世界に届けたかったんじゃないかと思うのです。

 

その後、BMWのエンジンはモジュラー設計であるB58型へ。

 

3,4,6気筒の共通パーツ化を前提とした、気筒数によらない部品設計を可能とする、生産効率の良いエンジンへと進化します。

 

M235iはその前の、最後のエンジン搭載のスポーツモデルというわけです。



1973年、ポルシェとの戦いで生まれた直列4気筒ターボ。

 

戦前から脈々と続いた直列6気筒に、21世紀になって改めて復活したターボを叩き込んだエンジンが、N54〜55型エンジンです。

 

そいつを全長4500以下、全幅1800以下のコンパクトな4シータークーペに載っけてた車がM235i。それが200万円で買える。どうすか、ほしくなりませんかこの車!!!

 

 

以上です。真面目な話、サイズ感もよくて、キビキビ走るクーペで、相当なトルクがあって長距離も楽で、挙げ句の果てに後席もトランクもある、そこそこ新しい車というと最良の選択肢だと思います。

 

これで屋根が開くならすでに買っています。つたえファクトリー辺りでいい出物がないものか…。

新山さん、増車する(スバル・サンバーディアスワゴン)。その2。

よく晴れた祝日の昼下がり。サンバーディアスワゴンが、国道をギシギシ軋みながら走っていきます。


やたらと風の強い日で、トールタイプのボディーが横風でぐらぐらと揺さぶられます。左折待ちの信号で思わず呟く私。


「全高いくつだっけ、この車」

「1,900mm」

「……ランクルより高いじゃん」

「高いよね。未だに曲がるとき、ちょっと怖いんだよ。横転するんじゃないかって」


調べてみたところ、現行販売されている軽自動車のうち最大全高のものは、ダイハツ・ウェイクの1,835mmだそうです。軽自転車の全高基準は、2,000mm以下。ギリギリを攻めています。


「でもこの車、重心は低いんじゃない?エンジン搭載位置は運転手のケツより下でしょ」

「まあ、そうだね。直列4気筒が荷室の下に横積みにされてる。見た目の割には低重心っちゃ低重心か。……それでも、運転手の視点からしたら、やっぱり高いからさ。カーブのRが大きいときは正直怖いよ」


オタクが乗ったキャンピングカーが派手に横転する動画がネットで流行ったばかりです。シチュエーションとしては似たようなものなので、何というか気をつけて乗っていきたいものです。



本日向かう先は、東雲のスーパーオートバックス、A-PIT。


予定のないときにふらりと向かう先として重宝しているドライブスポットですが、今日はちゃんとした用事があるようです。


「エアクリーナーがほしくて」

「エアクリ?シルビアじゃなくて、サンバーの?」

「そう」

「HKSのチューニング用みたいな、目の粗いやつしか置いてないんじゃない?」

「そうかも。普通のやつがいいんだけどなあ」

「またどうしてエアクリを」

「エンジンがね、調子悪いんだよ。この車」


始動とアイドリング不調のようです。


この後何度か実演してもらいましたが、イグニッションから問題なくエンジン始動する確率が、大体半分ほど。無事エンジンが回っても、少し吹かしてやらないとアイドリングが安定しません。


「納車直後から、どうもアイドリングが調子悪くて。エンジン一発でかからないことも多いから、一通りチェックしたんだよ。まずはスロットルバルブがギトギトだったから清掃して、スパークプラグとプラグコード交換して。でも相変わらずなんだよね。走っちゃえば落ち着くんだけど……。とりあえず、近々ディーラーに持ち込む予約はしたので、その前に交換できる怪しいとこは先に潰しておこうかなって」

 

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※リアのエンジンルームハッチを開け、オーナーからメンテナンスを受けるサンバー君の図。新山さん曰く、「キャビンに工具も部品もおけるので、やたらと作業性が高いレイアウト」とのこと。

 

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※交換用のプラグとコード

 

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※汚れ気味のスロットルバルブ付近


「ディーラー?買ったとこじゃないの?」

「他所でやってもらっても保証は効く契約になってるから。……それに、ちょっと不安なんだよね、あそこ」


曰く、買ってすぐ、走行中に電気系統が不意に落ちる症状があったとのことです。


電源が大元から落ちるらしく、カーナビが再起動する始末。オルタネーターか?しかし警告灯の表示はない……。納車直後から結構な症状ですが、以前バイクで同じ症状を経験していた新山さん、落ち着いておりました。


バッテリー端子をチェックしたところ、案の定締めが甘く、締め直しを実施。それだけで無事正常化したとのことです。


「整備簿じゃ『増し締め済』ってなってたんだけど、やたらナットが硬かったから、作業者が勘違いしたのかな。ーーともあれ、そのせいもあって、少し懸念がね。ディーラーが一番安心感があるかなと」


バイク乗っててよかったよ、と嘯く新山氏。着々と経験値を上げて来ているようです。恐るべし。



しかして、東雲スーパーオートバックスに目当てのエアクリーナーは案の定ありませんでした。


一応HKSの適合車種表があったので見てみたところ、そもそもスバルの欄にサンバー対応品が確認できません。


アルシオーネはあるのに……販売台数じゃ絶対勝ってるはずなのに……」

「用途が用途だから。ここで買うものじゃないんだよ」

「分かっちゃいたけど……悲しい」


結局、駐車場無料分達成の為、wakosの551みたいなやつとエンジン添加剤だけ買って退散することになりました。



停車中、改めて内装とキャビンを眺めます

 

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タコメーター付いてないの?マニュアルなのに?」

「付いてるモデルもあるみたいだけどね。一応ほら、速度メーターんところに目安のギア数が振られてる。2速で引っ張るなら45km/h、って具合に。リミットじゃないけど」

「初めて見たわこんなん……」

「軽トラのメーターだとたまにあるよね。ちなみにタコメーターは前オーナーが後付けで付けてくれたみたい」

 

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※後付けのタコメーター。写真は停車時ですが、電源オン時はブルーの表示がやる気を上げてくれます

 

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「後ろはさすがに広いね」

「シートは基本倒してます。4人乗ることはまずないからね。こうすると、ボックスとギターが縦に、しかも直列で積める。横にしなくていいのはホント楽だね。無造作に積めるから、余裕があるよ」

「こうしてみると本当に四角いんだな……箱みたいだ」

「小物入れも多いし、上にハンガーも掛けられる。車中泊は大分捗ると思うよ。まだやってないけど楽しみだわ」



「総じてどうですか。遅いし、買ってそこそこトラブルも出てるし、サスもグニャグニャで運転に気を使う車とは言ってたけど」

「いや、買ってよかったと思うよ。小回り効くし、雪道の狭いとこにも突っ込んでいけるし。結構狭いとのあるじゃない、雪の深い山道って。デカイ車じゃ入りにくい場所も、サンバーなら気にせず突っ込んでけるのは気持ち的に楽」

「4.8Lで重量約2.5t、全長5,000超、全幅1,900超の大物、サファリと迷ってたわけだけど。その辺は?」

「結果的にサンバーにして正解だったかな。前述の小回りの部分と、何よりシルビアと2台持ちにしたのが良かったと思う。役割分担も明確だし。……多分、サファリにしてたら多少後悔があったと思う。シルビアは手放すことになるだろうから、そうすると、ハンドリングのいい、キビキビした動きの車が、遠からず恋しくなるだろうからね。ーートルクで走る、バカデカくて防御力最強の車ってのは、未だに憧れはあるけどさ」


シルビアとの2台持ちを選択したのが英断だったかもしれない、と述懐する新山氏。


しばらく長距離ランとツーリングはシルビア、街中の買い物と、四駆と車中泊が活きるシチュエーションはサンバー、たまに気分転換でバイク、通勤はスクーターという体制になるようです。こう書くとリッチで羨ましいですね……。


ともあれ、足掛け5年に渡る、次なるカーライフ構想の旅に一応の決着が付いたようです。


最後に御茶ノ水で適当に楽器を見て、祝杯がてら久しぶりのラーメンで気持ちを上げて帰りました。

 

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盛太郎・御茶ノ水店。ラーメン中盛り。満腹中枢が働き始める前に食い終わるべし。お疲れ様でした。

新山さん、増車する(スバル・サンバーディアスワゴン)。その1。

S15シルビアのオーテックバージョンという珍車を駆り、早10年ちょい。


次なる車に、『余裕で車中泊が出来る』『雪道にガンガン突っ込める』『超長距離をゆったり走れる』などの要素を求めて、数々の車を見てきた、我が友人の新山さん(求めていると言いながら上記の全てをシルビアで敢行している)。


サファリに心を掻き乱されながらも、最終的に選んだ車は下記の通りでありました。

 

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「スバル・サンバーディアスワゴンです」

「軽じゃん!それも過給なし!ツアラーとしての役割はどうした!」

「最後のは諦めました。というかその役割は、今後シルビアに負わせます」


まさかの増車。2台持ちです。


「シルビア、手放さないの?」

「いろいろ考えたけど、無理だわ。愛着もあるし、ハンドリングが良くてキビキビ走るタイプの車は、今のところ手放せそうにない。2台目が軽なら維持費も抑えられるしね。ーーそんなわけで、しばらくシルビアとサンバーの2台体制で行きます。いやあ、気分でその日の車選べるの、控えめに言って最高だよね」

ゼルビスフォルツァZも入れたら4台持ちじゃん」


2016年に『バイク降りてシルビアに集中しようと思って』などと話していた人間の発言とは思えません。


ともあれ、アレから足掛け5年。念願の『フルフラットにして車中泊できる四駆』を手にした新山さんです。雪道ドライブと長距離運転のお試しを経て、今度は都内に試運転に行くとのことでしたので、ついでに同乗させてもらいました。


◯スバル・サンバーディアスワゴン(2006年式)


エンジン: EN07F型 658cc 水冷SOHC8バルブ EMPi 直列4気筒

ボディサイズ:全長 3,395 × 全幅 1,475 × 全高 1,900 mm

ホイールベース: 1,885mm

トレッド:前/後 1,280/1,280mm

タイヤサイズ:165/70R13

車重:980kg

最高出力:48ps(35kW)/6,400rpm

最大トルク:5.90kg-m(58N・m)/3,200rpm

変速比:(1~5)4.090/2.470/1.615/1.125/0.861/

最終減速比:6.500


最小回転半径3.9m

 

「珍スペック過ぎる…」

「要するに軽トラのスペックなんだよね。こいつはワゴンだけど、歴史的な軽トラ・軽バンの仕様と同じで、前輪が運転席の真下にある。だからショートホイールベースで、旋回性がアホみたいに高いんだよ。

 ーーなお、言うまでもないですが、駆動方式はスタンバイ式の4WD。基本レイアウトはRRです。通称『農道のポルシェ』」

 

 

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※やたら短いホイールベースと突き出たノーズの図。フロントタイヤの真上に運転席があり、リアタイヤの真上にエンジンが積まれています


サンバー。1961年から綿々と続く、スバル最長寿車種です。


軽規格のフルキャブオーバーバン。スバル360の応用からRRレイアウトが採用され、2012年まで一貫して上記の仕様が継続された、言ってしまえば珍車です。バンを主軸に、トラック、ワゴンタイプをシリーズにラインナップしています。


2012年のスバルの軽自動車事業撤退から、サンバーシリーズの自社生産も終了。現在はダイハツハイゼットOEM車として販売が継続されていますが、エンジン搭載位置がフロントとなり、『農道のポルシェ』の歴史は終了することになりました。


ちなみに、役目を終えたスバルのサンバー生産ラインは、その後86・BRZのラインに使われているとのことです。なんというかこの辺り歴史を感じます。



適当な昼食を摂り終えて待っていると、『着』とのメールが着信。部屋の前に出ると、黒いサンバーが停まっていました。


「違和感がある」

「まあ、10年間シルビアだったからね」


近くの自販機で缶コーヒーを買い込み、助手席に乗り込みます。


「視点は結構高いんだね」

ハイエースとかキャラバン程じゃないけど、見通しもいいから運転はしやすいよ。じゃ、行きます」


始動音。わりと元気のいい音がします。


「うわ!音が後ろから聴こえる!」

「これは不思議な感じするよね」

「すげえ。…音量もちょっと大きい気がするけど、遮音性の問題かな」

「それはあるかもしんない。元がバンだもんね」


あまとう氏のカルマンギアと、もっと昔に知人のボクスターに乗せてもらったことがそれぞれ一度あるので初めてではありませんが、リアエンジンの音を聴くのは人生で3度目です。なかなかに気持ちが盛り上がります。


発進。国道に出て、しばらく定速で走ります。


「わりとこう、ガタガタギシギシ音がするね」

「バスみたいだよね。静かじゃないけど、オモチャ感があってそんなに悪くない」

「……今、2速発進した?」

「した。わりと1速が、ぐわーっと回転上がってっちゃうんだよ。コペンよりかなりローギアードだと思うよ。1速は渋滞のとき、クラッチだけ繋いで微速前進用に使ってる」


こんなところもバスみたいです。


調べてみたところ、1速4.0以上、最終減速比6.5以上という変速比は軽トラ仕様では珍しくないみたいで、『積載量が多いときに1速発進、軽いときは2速発進』というセオリーは、わりと使われているようです。知っててやってるのか、体感で思い付いたのか…。


国道を直進します。さして混んでもいないので、前がペースを上げればこちらも踏んで加速するシーンが増えてきました。


「そういえば、NAエンジン買ったんだね。前にサンバー気になるって話してたとき、『スーパーチャージャー付きのもある』って言ってたけど、そっちにしなかったの?」

「値段も結構違うし、近くにあった出物がNAだったから。少し迷ったんだけど、まあ、NAでいいかなと」


シルビアでもターボではなくNAモデルを選んだ剛の者です。以前のスペックRとの乗り比べの経験も効いているのかもしれません。

 

「実際乗ってみてどう?動力性能は」

「めっちゃ遅い。ちょっと不便なくらい遅い」


率直です。


「そんなに?」

「高速だと特にそれが顕著でさ。基本80km/hで左車線走行。登り勾配に差し掛かると80km/hも維持できないし、追い越しかける場合は、かなり前から加速しないと抜けないから、相当前見て運転することになる。回転数も4,000rpmやら5,000rpmやらで走り続けることになるから、すげー疲れるよ」

コペンはターボもあるから、巡行中も踏めば進むけど…」

「これはね、踏んでも進まない。今シフトダウンして4速全開にしてるんだけど」


コペンの5速で軽くアクセルを踏み込んだときのような進み方です。


「まあでも、街中では使い切る感があって良いかな。良くも悪くも回さないと進まないから。ホイールベースが短いし、前輪が運転席の真下にあって鼻先が出てる分、ブレーキ気をつけないと前が沈み込むから、姿勢作るのにも気を使うし。運転上手くなりそう」

 

たしかに、急制動をかけると思いっきりノーズダイブします。これはブレーキが上手くなりそうです。


「ちょっとコペンの走行感覚と似てる気がするな。エンジンが頑張って回って、トルクを絞り出してる感じ。ーーあと、市街地の快走路は、むしろシルビアより速く感じるんだけど」

「シルビアの安定性が(比較して)高いからかもね。直進安定性の高いツアラーに乗ってると、スピード感がないままスピードが出てるのと同じ理屈かも。……比較対象が適切じゃない気はするけど。あとね、これ、軽にしては重い。1,000kg近くある。遅いのはそこも原因なんだろうな」


重量は980kg。コペンより100kg以上重いです。調べてみたところ現行軽バンは大体同じくらいなので、車両形態の宿命なのかもしれません。


続きます。

次に乗りたい車を物色する(レクサスIS-F)。

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グランツーリスモ6にて、筑波サーキットを走る初代IS-F君

 

最近友人がAMGのSLKを買いまして。

 

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※我が友人、通称ぽりぽりの愛車、メルセデス・ベンツ SLK55 AMG。5.5リッターNAのFRオープンカーです。


一報を受けたときは「何考えてんだこいつ」と思ったものですが、正直今でもそう思っています。ひょっとしたら本人もそう思ってるのかもしれません。


が、たまに拾ってもらって助手席に乗せてもらうと、落ち着いた内装(アナログ時計が付いてる)と、圧倒的に広い室内空間(オープンカー比)と、大排気ならではの余裕のある挙動に「こりゃあいいなあ」と感嘆し切っています。しかも屋根まで開く。


触発されて調べてみたところ、ちょっとお高めな大排気量クーペ、結構値落ちが早いんですね。200万円台で一昔前のハイエンドモデルが出ていることさえあります。


コペンを乗り尽くしたら次はNDロードスターの新車だな、と考えてはいるんですが、同じ金額を出せば新車価格で700万円級の車が中古で買えるとなると、少し悩んでしまうところがあります。しかも3.0Lターボだの5.0Lだのの超弩級がゴロゴロいるという。屋根は開きませんが…。


そんなわけで、『国産を新車で買うのと同じくらいで買えるファンキーな車』を軸に数台物色してみます。まずはこいつ。


◯レクサス IS-F(初代USE20型)

 

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のっけから5.0Lの化け物車です。これ、今200万円台で出てるんですよね。


エンジン: 2UR-GSE型4,968cc V型8気筒 直噴DOHC

ボディサイズ:全長 4,660 × 全幅 1,815 × 全高 1,415 mm

ホイールベース:2,730 mm

トレッド:前/後 1.560/1.520mm

タイヤサイズ:(前)225/40R19/(後)255/35R19

車重:1,690kg

最高出力:423ps(311kW)/6,600rpm

最大トルク:51.5kg-m(505N・m)/5,200rpm

変速比:(1~8)4.596/2.724/1.863/1.464/1.231/1.000/0.824/0.685

最終減速比:2.937

 

最小回転半径5.1m


2007年発売。35GT-Rと同い年ですね。


IS-Fをはじめて知ったのはグランツーリスモ山内一典氏で、たしか山内さん、この車でニュルブルクリンクのレースに何度か出ていた記憶があります。YouTubeにも動画が残っていて、それを見てレクサスのイメージが覆りました。元のエクステリアは落ち着いてるのに、フロントのボンネットの盛り上がりやらリアディフューザーのマッチョさやら、凶悪さが滲み出てるなと…。


当時まだろくに車を知らなかったのですが、率直にM3みたいだなと思った記憶があります。ああいうノーマル車がメーカーカスタムでほんのり凶悪になったみたいな車、好きなんですよね。


そんなわけで、グランツーリスモの5では結構IS-Fを使っていました。当時は「こんなスペックの車買えるわきゃないだろ」と思ってたんですが、あれから10年ちょい。気がつけば新車のロードスターくらいの値段まで下がっています。


 

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IS-Fの魅力は、バカ排気量V8エンジンのFRセダンであること。これにつきます。


コペンからの乗り換えを考えとなると、その目的はパワーと居住性とエクステリアの落ち着き具合です。


IS-Fが落ち着いているかどうかは議論の余地がありそうですが、他のすべては叶っています。どうせ屋根が開かない車に乗るならいっそのこと利便性の高い4ドアがよいです。シートを倒して寝られる、この喜びは2シーター乗りの悲願であります。


パワーに関しては申し分ありません。


ありようはずがない、というかむしろ有り余っています。トルクは505N・m。踏めば吹っ飛んでくでしょこれ。最大トルク発生の回転域は5,200rpmと比較的上の高めですが、これだけの排気量があれば、低回転域が細いはずがありません。


マニュアルじゃないことはあまりデメリットには感じていません。というか、これだけのハイパワーエンジンをマニュアルで乗るのは若干の恐怖があります……。


問題があるとすれば、私はまずサーキット走行をしないということです。


これだけのパワーとスペック、公道じゃ持て余すに違いないのですが…、メーカーチューンドのハイエンド、それも天下のトヨタが、M3やC63と真っ向勝負するかのように、GT-Rと同年に出してきた最強のスポーツセダンです。ベースのISからは7割のパーツに手が加えられていると聞きます。GTカーか。ロマンです。ロマンがあります。


さらに言えば、「IS-Fは性能のピーキーさより許容性を重視している」というような旨を、製品企画主幹の方がcarviewのインタビューで話されていたので、街中で乗っていてフラストレーションがたまる類の車ではないでしょう。……多分。


サイズは、F30型の328iとほぼ同じ。ホイールベースが10cm程短いですが、その分旋回性が高そうです。


 

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2000年の排ガス規制後、衰退したかに見えた日本のスポーツカー市場ですが、2012年にトヨタが86を出してから、2014年のコペンローブ、2015年のS660、NDロードスターシビックタイプRの復活、2016年の2代目NSXと、一挙に盛り上がりを見せてました。


その端緒になったのは、2007年の日産GT-Rと、何よりも、よりにもよってトヨタがレクサスブランドで出してきたIS-Fの発売だったんじゃないかと勝手に思っています。


そこから2010年、レクサスは改めてLFAを出し、「天使の咆哮」とまで言われる官能的なスーパーカーを市場に叩きつけた上で、「トヨタは運転して楽しい車を作るんだ」という布石を打った。で、「誰でも楽しめるスポーツカー(にしては高いけれども)」である86を出すシチュエーションを整えたんじゃないかと。


そういう、日本の車事情のターニングポイントを感じられる、トヨタが作った2007年時点で最強の車、というロマンが初代IS-Fにはあります。それが手に届く値段で、まだ乗れる状態で市場に出てるとなると、やっぱり心は動きますよね。

 


しかし、まあ、やっぱり屋根が開かないんですよねIS-F…。

 

諸々問題だらけの2021年。オープンカーがあるだけでどれだけ心が救われてきたか。オープン云々より走行感覚とコストパフォーマンスでコペンを選んだ私ではありますが、乗って7年。もはやオープンなしでは平常心を保てる自信がありません。

 

仮に大排気量FAのクーペを買ったとして、屋根が開かない場合、コペンとの二台待ちさえあり得る所存です。

 

その辺の事情を勘案しながら当面次に乗りたい車を物色していきたいと思います。

 

続きます。

録音後記『Navy Blue Coastline / hurryharryhurry』

全部自分で録ってみようシリーズ、6曲目。『Toeみたいなやつ』を録ろうとしたら『初期Daft Punkみたいな謎ビート』になってしまった、テレキャスターストラトツインギター曲です。今回わりと自信作であります。

 

 

2020年1月17日〜1月31日録音。うんうん唸りながら1月中に完成させて、アップしたのは2月5日の0:00ちょい。なんでこんなピンポイントかというと推しのメイドさんの生誕だからです(迫真)。

 

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トップ画像は千葉県の袖ヶ浦、通称千葉フォルニア。緊急事態宣言中なこともあって、「コペンをオープンにして海沿い突っ走りたい」と悶々としながら作っておりました。

 

聴いてもらった人からは「サウンドが爽やか」「オープンを感じた」と言ってもらえたのが嬉しかったです。ドライブを意識した曲で、車好きの方から感想もらえるのはホント嬉しいですね…。

 

 

録音順は、ドラム→メインループのテレキャスターアルペジオ→メインループのシンセ→ベース→ストラトアルペジオマリンバアルペジエーター→中盤の展開→ストラトソロです。

 

使用トラック数は8。Ableton Live Liteの使用制限フルで使いました。同時に鳴ってる音でいうと6つまでなんですけど、意外と何とかなるもんですね…。

 

ドラムトラックは例によってTR-707のシミュレーターです。今回、いつもより生っぽさを出したいとToeの柏倉さんのドラムを聴きまくった結果、「リバーブをかければそれっぽくなるんじゃないか」とリバーブ増し増しに設定しました。馴染みのいい音になったんじゃないかと思ってます。ループの軸になってくれてました。

 

一番のお気に入りはベースラインで、聴いてくれた人からも「ベースが良い」というのが一番いただいた感想です。嬉しい。転調含めて、ベースラインでぐいんぐいん引っ張れた感があります。

 

逆にいうとベースが固まったおかげで、ToeからDaft Punkに曲調が寄った感がありますが…。

 

アウトロのギターソロは、兎にも角にも気合で弾きました。

 

全くフレーズが思いつかず一週間が過ぎ、この週末に録れないと完成しないという1/31(日)の日曜日。23:00にふて寝から目覚め、夜が明けるまでの6時間の間に四苦八苦の挙句に完成しました。入りのDavid T Walkerフレーズが出来てからは早かったですが、それまでは思い悩み続けました。入りが出来てからはほぼワンテイクで録ってます。感情を込め散らかしました。

 

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※録れん録れんと悶々としていた時に撮ったストラトちゃんとテレキャスタイラーちゃん。みんな、とっても可愛いよ…(白目)

 

 

 

我らがホーム、ハニーハニー秋葉原店の女神麗子ちゃん。麗しさで他の追随を許さないメイドさんであります。良い一年になりますよう。

 

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コペンローブ、利根水郷ラインを走る。

行くところに迷ったら大体ここを走りますシリーズ、千葉県北部編です。

 

国道356号線、通称『利根水郷ライン』。

 

我孫子市から銚子市をひたすら利根川に沿って伸びる、全長約100kmの快走路です。

 

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こんな感じ。何もない土手沿いの道がひたすら数十キロ続いて、ときどき思い出したように街が現れます。北海道かな?

 

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行程はこう。国道6号線から利根川に交差するところで県道170号に逸れ、以降ひたすら利根川沿いを走ります。

 

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スタート地点の我孫子付近。6号沿いは集合住宅が多いです。五月晴れのやたら陽気な1日でありました。

 

我孫子から40km程走ると、道の駅こうざきが現れます。香取市成田市の間に位置する神崎町の道の駅。ここは道路を渡って利根川の土手に降りられます。

 

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絶景です。川と雑草と謎の歩道と、遠くに臨む電波塔しかありません。風がほどほどに吹いているのが、季節柄涼しくて良いです。

 

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海から51kmの表記。利根川換算で銚子港までの距離のことだと思いますが、まだまだ距離がありますね…。この日は犬吠埼から九十九里まで下る予定だったんですが結構な時間がかかりました。九十九里に着く頃には真っ暗だった。

 

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道の駅こうざき。発酵の里らしいです。

 

神崎町は米の名産地で、酒と味噌の醤油で有名だとか。この町、千葉で一番人口が少ないらしいですが(約6,000名)、そういった町の方が特徴的な道の駅ができるのかもしれません。今度時間かけて見て回ってみよう。


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海まで11km地点。大分下ってきました。こうして見るとつくづく利根川ってデカくて長いですね…。

 

利根川、日本三大暴れ川に数えられる、群馬県はみなかみから太平洋に注ぐ一級河川です。

 

元々は、現在の古利根川を通って東京湾に流れ込んでいたものを、江戸時代の治水事業、通称『利根川東遷事業』で銚子へ注ぐように開削され、今の流路に至ったようです。目的は水害対策と、外堀として東北地方からの侵攻を防ぐ狙いもあったとか。

 

名称由来は古くは万葉集に『刀祢』の名があり、別称でいつの間にか『坂東太郎』(東諸国を流れるバカでかい川の意)という異名もついていたようです。…4号線を北上しているとやたら目にする飲食店、坂東太郎はこれが由来かと調べていて今知ったという。


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利根かもめ大橋。千葉の銚子市と茨城の神栖市を結ぶ有料道路です。電灯が風車みたいだ。


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銚子市川口町。銚子漁港。インダストリアル感溢れる港町でした。

 

この日は時間がなくてスルーしましたが、犬吠埼で太平洋をぼんやり眺めて放心し、太平洋沿いを南下して適当なところで高速に合流し帰るのがオススメです。また走りたい…。